日本コンクリート工学会

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会誌「コンクリート工学」

会誌「コンクリート工学」について

会誌『コンクリート工学』(約100ページ)は毎月発行し、会員に配布しています(会誌代金は会費に含む)。年3回は、話題のテーマについて掘り下げた内容を特集号としています。
斯界の権威・専門家による解説、テクニカルレポート、工事記録、講座、レビュー論文など最新の研究・技術情報をわかりやすく掲載しています。

最新号の目次

コンクリート工学 Vol.63, No.2
2025年2月号

巻頭言
2025年と今後
黒岩秀介
TOPICS
港大橋50周年 技術のバトン
熊澤美早
解説
日本建築学会「鉄筋コンクリート造建築物の品質管理および維持管理のための試験方法」改訂概要
棚野博之・濱崎仁・今本啓一・三島直生
概要:
本稿では、コンクリート用材料の品質やコンクリートの製造から施工までの品質管理、竣工後の材料・部材の性能評価、維持更新時の調査・診断などの各種試験・検査を実施する際の留意点等を取り纏めて2007年に刊行された日本建築学会「鉄筋コンクリート造建築物の品質管理および維持管理のための試験方法」の改訂版(2024年9月発刊)の概要を解説する。改訂版は、当該学会規準類や日本産業規格、建築基準関連法令などに基づく試験・検査・評価方法を対象に、初版以降約17年にわたる各種規格類の改廃や新規試験方法などを中心に追記、修正したものであるが、その他に「電磁波レーダ法によるコンクリート中の鉄筋位置の測定方法」(CTM-12)などの新規試験方法などが提案されている。
キーワード:
品質管理、維持管理、試験方法、JASS 5、日本産業規格・JIS、建築基準関連法令
テクニカルレポート
コンクリート舗装のすべり抵抗性と路面テクスチャの調査研究
泉尾英文・遠藤大樹・上野千草・上野敦
概要:
コンクリート舗装はその材料特性によって、長期にわたり構造的耐力を維持し、タイヤ走行箇所の凹部(わだち掘れ)は発生し難く、舗装の長寿命化に貢献できるものである。しかし、長期の供用に伴い摩耗して、すべり抵抗性が低下することが懸念され、特に、トンネル内のコンクリート舗装において顕著である。本文は、その現象と対策について国内外の事例を紹介するとともに、すべり抵抗性とテクスチャの測定方法および評価方法について最近の研究事例も含めて整理を行った結果を報告する。路面のテクスチャは、従来のマクロテクスチャのみによる評価ではすべり抵抗性を十分に説明することができず、そこにはマイクロテクスチャの評価が重要である。
キーワード:
コンクリート舗装、すべり抵抗性、マクロ・マイクロテクスチャ、路面波長、算術平均粗さ、負荷曲線
レディーミクストコンクリートの少数の試験値による強度の抜取り検査方法
辻幸和・鈴木康範
概要:
本文では、レディーミクストコンクリート(以下、生コンと略称する。)の抜取り検査方式として、標準偏差が既知のJIS Z 9003におけるロットの不良率を保証する場合を適用する方法を、呼び強度が18の生コンの抜取り検査例に用い、少数の試験値の数とそのまとめ方により合否判定に差が生じることを示す。その後、呼び強度が21以上の4種類の生コンの抜取り検査例が、旧土木学会示方書および確率論的と仮定したJIS A 5308の第2条件の合格判定値をいずれも満足していることに基づいて、必要な試験回数が少なくてすむJIS A 5308の強度の抜取り検査方法について報告する。
キーワード:
コンクリートの強度、抜取り検査方法、土木学会コンクリート標準示方書、JIS A 5308、合否判定係数、少数の試験値による強度の合否判定
工事・プロジェクト記録
蒸気養生の不要化によるプレテンションPC部材製造時のCO2排出量削減
中瀬博一・椎野碧・藤井陽一郎・濱本美穂
概要:
コンクリート業界においてCO2排出量削減を目的としてセメントの使用量を大幅に減じたコンクリートの開発などが多方で進められている。一方、プレキャストコンクリート部材製造時に初期強度発現促進のために行われる蒸気による加熱養生では、ボイラーでの重油燃焼により多くのCO2が排出される。このため、筆者らは蒸気養生を行うことなく、所要の初期強度が得られる速硬性に優れたプレキャスト部材用コンクリートを開発し、基礎物性の確認を経て、橋梁上部工のプレキャスト部材への適用機会を得た。試算の結果、約320m3のプレキャストコンクリート部材製作において、従来の部材製造過程に比べ、15t以上のCO2排出量削減効果が得られた。
キーワード:
壁式RC造、高密度集住モデル、オンサイトPCa工法、多能工、PCaPC板、ピンローラー
JPタワー大阪における環境配慮型の高強度コンクリートの採用
小林稔・山田藍
概要:
今回紹介するプロジェクトは旧大阪中央郵便局跡地を中心とした開発プロジェクトで、西日本最大級のオフィス、商業施設、席数1289席の劇場、客室数約400室のホテルを有する複合ビルである。また、回遊性の高い歩行者ネットワークを整備することで、うめきたエリアなど、周辺地域との新たなつながりを形成し、商業・文化のにぎわいのある街並みの形成を図っている。本稿では、高炉スラグ微粉末高含有セメントを用いた環境配慮型の高強度コンクリートの開発および適用による約6000tのCO2排出量の削減、温度応力解析に基づく合理的な施工に焦点をあてて報告する。
キーワード:
複合ビル、環境配慮、高炉スラグ微粉末高含有セメント、高強度、マスコンクリート、温度応力解析
講座
土木構造物と建築物のコンクリートの配(調)合設計 まえがき
正木守
土木構造物と建築物のコンクリートの配(調)合設計 (1)コンクリートの配(調)合設計の手順と概要
桜井邦昭
レビュー論文(文献調査委員会)
接着系あと施工アンカーの耐力評価式の比較と長期耐久性に関する研究事例
山﨑彬
随筆
コンクリートでまちを冷やす?
三坂育正
海外だより
ウェールズ・カーディフ大学より
小林知大
さろん
東京山の手徒歩紀行
丸屋剛
コンクリート技士のページ
コンクリートが身近なものになってから
奥田淳二
コンクリート主任技士の資格取得を通して
池戸正至
コンクリート診断士のページ
道路管理者として思う事
樋本智
コンクリート診断士への期待
新銀武
我が職場
北の大地から、安全安心で豊かな社会づくりに貢献する (株)構研エンジニアリング
鈴木健太郎
いつもありがとうございます!(株)ドーコンでございます!
小林竜太

過去1年の目次

創刊からの総目次

Vol.1(1963年)からの総目次を公開しています。過去の記事で、J-STAGEに非掲載となっているものの書誌情報等は、こちらのページからご確認ください。

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