日本コンクリート工学会

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会誌「コンクリート工学」

会誌「コンクリート工学」について

会誌『コンクリート工学』(約100ページ)は毎月発行し、会員に配布しています(会誌代金は会費に含む)。年3回は、話題のテーマについて掘り下げた内容を特集号としています。
斯界の権威・専門家による解説、テクニカルレポート、工事記録、講座、レビュー論文など最新の研究・技術情報をわかりやすく掲載しています。

最新号の目次

コンクリート工学 Vol.62, No.6
2024年6月号

巻頭言
変わるものと変わらないもの
鶴田浩章
TOPICS
国立アイヌ民族博物館
山崎慎介・神谷佳祐・雁部剛志
解説
コンクリート技術を活用したカーボンニュートラルの実現に向けて—土木学会234委員会の活動報告—
加藤佳孝・川端雄一郎・伊代田岳史・取違剛・櫻庭浩樹・蔵重勲・宮原茂禎
概要:
2050年までにカーボンニュートラル(CN)を目指すという政府目標の実現に向け、コンクリート業界も変革が求められている。土木学会では「カーボンニュートラルに向けたコンクリート分野の新技術活用に関する研究小委員会(234委員会、委員長:加藤佳孝)」が2021年12月に設置され、約1年半の活動を踏まえ、コンクリートライブラリーが発刊された。ライブラリーでは、CNについての基礎知識や動向、CNに資するコンクリート関連技術の最新情報、直近での低炭素コンクリートの活用方策と展望、中長期的な視点から今後の展望と課題について整理されている。本稿では、当該ライブラリーについて概説するとともに、課題や今後の展開を述べる。
キーワード:
カーボンニュートラル、活用方策、構造計画、意思決定要因
日本非破壊検査協会 NDIS 3438「コンクリートの反発速度比の測定方法」の概要
湯浅昇・野中英・峰村富夫・根津達也
概要:
JIS A 1155「コンクリートの反発度の測定方法」では、反発度の測定機器としてリバウンドハンマーが規格化されているが、近年、反発度でなく、打撃速度に対する反発速度の比である“反発速度比”を測定する新たな型式のリバウンドハンマーが開発され販売されるようになった。このハンマーは、JIS A 1155では規格外となるが、ASTM、EN及びその実装BSの規格では適用の対象となることから、(一社)日本非破壊検査協会では、2023年10月、NDIS 3438「コンクリートの反発速度比の測定方法」を制定し、この新型リバウンドハンマーを使用できることとした。規格の概要を紹介する。
キーワード:
構造体コンクリート、非破壊試験、リバウンドハンマー、反発速度比、強度
テクニカルレポート
フライアッシュを最大限活用する環境配慮型コンクリートの開発
菊地道生・柴山淳・山本武志
概要:
フライアッシュの新たな有効利用先と低炭素型コンクリートの創出を目的に、アルカリ活性材料に関する知見に基づき、フライアッシュを最大限活用する環境配慮型プレキャストコンクリートを開発した。本稿では、開発の背景にあたる石炭灰の発生動向と有効利用状況、開発したコンクリートのコンセプトと製造方法に加え、RC梁などとしての力学性能、およびセメント製コンクリートに比べ優れる耐硫酸性と塩分浸透抵抗性について報告する。
キーワード:
フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、アルカリ活性材料、環境配慮型コンクリート、低炭素型コンクリート、プレキャストコンクリート
3Dプリンティング技術の建築構造部材への適用
小倉大季・田中初太郎・中島忠大・山本伸也
概要:
セメント系3Dプリンティング技術の可能性を模索するために、3つの建築構造物に対してそれぞれ異なる方法でプリンティング技術を適用した。適用対象の構造物は、駐車場庇構造、壁状柱、シェル構造屋根である。駐車場庇構造の事例では、建築基準法上の指定建築材料として、国内で初めて国土交通大臣認定を受けた3Dプリンティング材料を用いて、軸方向鉄筋を有する梁部材を製造した。壁状柱の事例では、大型3Dプリンタを建設地に設置して、あらかじめ配置した鉄筋の周りに繊維補強モルタルを積層することで、幅20m、高さ4.5mの埋設型枠をオンサイトプリントした。シェル構造屋根の事例では、開発した繊維補強モルタルの高い力学特性と水密性を活かして、屋根板としての適用を試みた。
キーワード:
3Dプリンティング、材料押出方式、建設ロボット、自動化、埋設型枠、繊維補強モルタル、高靭性
工事・プロジェクト記録
環境配慮型埋設型枠の実工事への試行的適用
坂井吾郎・藤井広志・山野泰明
概要:
本工事では、グリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」における開発成果の試行的な適用として、管理用通路側壁部の施工に環境配慮型埋設型枠を用いた。環境配慮型埋設型枠は、CO2をコンクリートに固定させる技術とCO2を固定化した軽質炭酸カルシウムを組み合わせてCO2吸収量がCO2排出量を上回るようにしたものであり、実構造物への適用は本工事が初めての事例となる。本稿では、環境配慮型埋設型枠の概要と施工状況、ならびに施工から約1年経過後のモニタリング調査の結果について報告する。
キーワード:
CO2、グリーンイノベーション基金、環境配慮型埋設型枠、γ-C2S、軽質炭酸カルシウム
講座
コンクリート構造物の美観 まえがき
田村雅紀
コンクリート構造物の美観 (1)コンクリート構造物の色の捉え方
松山祐子
情報発信
2023年度中部支部学生研修会報告
高井淳矢・高橋歩武・谷口翔太・藤森繁
レビュー論文(文献調査委員会)
コンクリート疲労特性の影響因子に関する研究事例
小松怜史
随筆
土木工学を学んだ国会議員としてコンクリートに思うこと
黄川田仁志
海外だより
マダガスカルにおけるコンクリート工事の施工事例
中山晋一
さろん
二つの地図
前川宏一
コンクリート技士のページ
コンクリートにおける土木技術者の自己研鑽
梅澤勝成
コンクリート主任技士として
渡辺聖人
コンクリート診断士のページ
手作業から3Dプリンティング技術へ
阿部寛之
コンクリート診断士取得のメリット
太宰佑輔
我が職場
教育研修の場を通じて想うこと 加美コンクリート(株)
森内隆裕
故きを温ね新しきを知る!(株)関西機器製作所
早崎秀稚

過去1年の目次

創刊からの総目次

Vol.1(1963年)からの総目次を公開しています。過去の記事で、J-STAGEに非掲載となっているものの書誌情報等は、こちらのページからご確認ください。

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