日本コンクリート工学会

ホーム > 出版物/JCI規準/論文投稿 > 会誌「コンクリート工学」 > 記事を読む・探す > 最新号と過去の目次

会誌「コンクリート工学」

会誌「コンクリート工学」について

会誌『コンクリート工学』(約100ページ)は毎月発行し、会員に配布しています(会誌代金は会費に含む)。年3回は、話題のテーマについて掘り下げた内容を特集号としています。
斯界の権威・専門家による解説、テクニカルレポート、工事記録、講座、レビュー論文など最新の研究・技術情報をわかりやすく掲載しています。

最新号の目次

コンクリート工学 Vol.62, No.11
2024年11月号

巻頭言
北辰斜めに
山口明伸
TOPICS
宇多津横断歩道橋(唯一の3径間連続PC吊床版橋)
林和彦
解説
日本建築学会「フライアッシュを使用するコンクリートの調合設計・施工指針・同解説」改定の概要
道正泰弘・巽誉樹・野口貴文
概要:
本稿は、日本建築学会「フライアッシュを使用するコンクリートの調合設計・施工指針・同解説」の改定の概要について解説する。近年、フライアッシュの建築用コンクリートへの使用に際しては、環境側面への配慮がより重要となった。今回の主な改定は、フライアッシュコンクリートの環境性、塩分浸透抑制対策としてフライアッシュを使用するコンクリート、水中コンクリートについて新たな章を設けた。また、フライアッシュを細骨材の一部と置換するコンクリートを独立した章とした。調合において、強度寄与率(k値)を用いた水結合材比の設定について、前回改定(2007年)以降の研究成果、実績などを反映して充実させた。
キーワード:
フライアッシュコンクリート、調合設計、施工、環境側面
テクニカルレポート
後添加製造の締固め不要コンクリートの実適用による品質確保と生産性向上効果
松本修治・荒川遥・渡邉賢三・橋本紳一郎
概要:
コンクリート工における生産性向上の手段として高流動コンクリートの適用が考えられるが、コストや製造の繁雑さが課題となり、一般的なRC構造物への適用が進んでいないのが実状である。この課題に対し、筆者らは、普通コンクリートに対してコスト増を抑え、「汎用的に使用されることを目的とした締固め不要コンクリート」を開発した。本稿では、この締固め不要コンクリートの新しい評価試験方法を提案し、配合設計手法を構築した。さらに、実構造物に適用することで、配合設計手法の妥当性を検証するとともに、本コンクリートを用いることでコスト増を抑え、品質を確保しつつ省人化による生産性向上が可能であることを明らかにした。
キーワード:
後添加製造、締固め不要コンクリート、配合設計手法、自己充塡性、間隙通過性、材料分離抵抗性
工事・プロジェクト記録
部位に応じて高炉スラグ微粉末の使用率を最適化した環境配慮型コンクリートの建物全体への適用事例
古川雄太
概要:
近年の世界的な環境配慮への関心の高まりを受けて、国内でも二酸化炭素排出量を低減した環境配慮型コンクリートの開発および実構造物への適用が進められている。特に国内で普及が進められているのが、セメントの一部を高炉スラグ微粉末で代替したコンクリートである。本稿では、筆者らが開発した部位に応じて最適な高炉スラグ微粉末の使用率とした環境配慮型コンクリート(CELBIC)について、建物全体へ適用した事例について報告する。なお、本工事では、コンクリート材料に起因する二酸化炭素の排出量が従来技術に比べて46.5%の削減率となっている。
キーワード:
環境配慮、低炭素、二酸化炭素排出量、高炉スラグ微粉末、副産物
新技術を活用した水処理施設の耐震補強—八王子水再生センター放流渠耐震補強工事—
齋藤隆弘・川澄悠馬・加藤清孝
概要:
八王子水再生センターは、東京都多摩地区の汚水を処理し、多摩川へ放流する重要な施設である。本工事は、想定される最大級の地震に対して、地震後もライフラインの機能を確保するために、東京都下水道局が進める水再生センター施設の耐震化事業の一環である。本工事の特徴は、(1)坑内の作業空間が狭く放流渠の天井作業は足場作業且つ上向き施工となる、(2)チッピング作業やずれ止めアンカー作業の際、粉塵飛散による作業環境悪化、(3)200mmという狭隘な区間へのコンクリート打込みにおける品質向上が課題であった。その対策として、「天井用乾式研掃装置」、「自動アンカー削孔装置」、「現場添加型高流動化コンクリート」を採用した。その施工事例を紹介する。
キーワード:
水再生センター施設、耐震補強、天井用乾式研掃装置、自動アンカー削孔装置、現場添加型高流動化コンクリート
鉄道高架工事における工期短縮と品質確保〈千舟町架道橋〉
宇野匡和・安村勇亮・糸川和樹
概要:
JR松山駅を中心とする南北約2.4kmの鉄道を高架化するJR松山駅付近立体交差事業においては、鉄道高架構造物の工事施工に伴い様々な課題に直面し、その都度課題を解決し工事を推進した。本高架工事の千舟町架道橋に関する工事においては、地中の支障物により工期に大きな影響を与えることとなり、高架工事の全体工程においてクリティカルパスとなり工期短縮等を検討することとなった。本稿では、工期短縮を目的としてEPS(発砲スチロール)と埋設型枠を用いた。また、品質確保を目的として高流動コンクリートを用いた。これら対策の内容について報告する。
キーワード:
鉄道高架、H鋼埋込み桁、工期短縮、EPS、高流動コンクリート
対談企画
新旧会長対談
参加者:前川宏一・西山峰広・入矢桂史郎・河合研至
講座
あと施工アンカー入門 (2)あと施工アンカー設計のポイント
杉山智昭
資料
実海洋環境下のシンカーブロックへ海中施工した接着系アンカーの耐力に関する検討
藤山知繁・新井浩文・野崎勝哉・江塚道明
レビュー論文(文献調査委員会)
天然ゼオライトを活用したセメント・コンクリートに関する国内外の研究動向
多田真人
随筆
世界で一番美しいコンクリートの建築:キンベル美術館
南一誠
海外だより
パドマ橋プロジェクト:バングラデシュ最長の橋
ビスワス ラジブ クマル
さろん
聖地巡礼
鹿毛忠継
コンクリート技士のページ
知識ゼロからコンクリート技士に
坂本佑太
コンクリートを扱う技術者の第一歩
笹原清太
コンクリート診断士のページ
コンクリート診断Dからコンクリート診断Cに
小川秀男
資格のススメ
梶野俊明
我が職場
有明生コングループのSDGs活動について
田畑和章
工業副産物及び未利用資源を活用した建設材料開発 ~鹿児島高専 建設材料研究室~
安井賢太郎

過去1年の目次

創刊からの総目次

Vol.1(1963年)からの総目次を公開しています。過去の記事で、J-STAGEに非掲載となっているものの書誌情報等は、こちらのページからご確認ください。

Copyright © Japan Concrete Institute All Rights Reserved.

トップに戻る