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JCI規準・指針

コンクリート圧送工法指針2023

この指針について

建設現場のコンクリート工事において、コンクリート圧送工法は汎用工法となっています。建設業界が高度経済成長期に進めた工事の分業化によって、圧送業界が現在のように技術と技能を有した専門工事業者の一つに至った反面、建設現場における施工管理者は、分業化が進むにつれて、コンクリートポンプによる圧送が当たり前になってしまい、圧送業者に頼ることが多くなった結果、コンクリートポンプに対する技術力の低下や、事故の発生を招いている面もあります。また、圧送計画を策定する上で重要となる圧送負荷の算定方法が、日本建築学会「コンクリートポンプ工法施工指針・同解説」と土木学会「コンクリートのポンプ施工指針」で異なるため、実務を行う技術者や圧送技能者が混乱をきたしているという現状があります。

本学会では、コンクリートポンプ工法における圧送技術や安全性の啓蒙を図るため、2009年に「コンクリート圧送工法ガイドライン2009および解説」を刊行しましたが、その発展的見直しを図った新指針を刊行するべく、2019年より「コンクリート圧送工法指針原案作成委員会」(委員長:中田善久・日本大学)において検討を重ね、この度「コンクリート圧送工法指針2023」を発刊いたしました。
本指針は、全ての圧送施工において作業の安全とコンクリート構造物の品質を確保するために圧送計画を立案するという原則に立ち、コンクリートポンプの圧送負荷の算定については、これまでのコンクリート圧送工法の考え方を踏襲した上で、近年の知見に基づく新たな圧送負荷算定方法を示しています。
本指針の新たなポイントは以下の3点です。
(1)圧送計画に必要となる平均圧送量、計画吐出量および必要吐出量を明確にした。
(2)ブームを用いた圧送作業と配管を用いた圧送作業によって圧送負荷の算定方法を新たに提示した。
(3)水セメント比45~65%の普通コンクリートにおける管内圧力損失(K)の標準値を示した。

本指針が実務を行う技術者や圧送技能者に広く用いられ、コンクリート圧送工法の技術が更に発展していくことを願っております。

刊行情報・目次

JCI指針記号:JCI-R-004-2023
A4判・本編302ページ、参考資料(CD-ROM)175ページ(2023年刊行)

コンクリート圧送作業に関するチェックリスト

担当委員会(終了)

コンクリート圧送工法指針原案作成委員会(2019~2022年度)

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