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コンクリート(Concrete)は、一般に、砂利・砂などの粒状体(骨材(aggregate))を、水硬性のセメント(cement)と水とからなる結合材(セメントペースト(cement paste))と混合して練り、硬化結合させた複合材料(composite material)をいう。また必要に応じて混和材料(admixture)が加えられる。
広義には、セメント以外の結合材を用いたアスファルト(asphaltum)コンクリートやポリマー(polymer)コンクリートなどを含むので、特にこれらを区別する場合はセメントコンクリートという。コンクリートは主に構造材料として使われるが、骨材を細粒のものに限ったセメントモルタル(cement mortar)は塗壁材料やれんが・タイルなどの接着用として広く用いられる。
古くローマ時代にあったコンクリートは、橋やドームなど、かなり大規模な構造物の出現を可能にした強くて耐久的な構造材料であった。このときの結合材は、石灰あるいはそれと火山灰との混合物であった。更に現在のポルトランドセメント(Portland cement)と類似の成分を持つ天然セメントが発見され、水硬性石灰などとともに長らく使用されてきた。天然セメントの追求から1824年にイギリスで、アスプジンによりポルトランドセメントが発明され、19世紀中頃フランスにおける鉄筋コンクリート(RC : reinforced concrete )の考案を経て、コンクリートは鉄鋼とともに、建築・土木用構造材料として不可欠なものとなった。また、鉄筋以外の主なコンクリート補強用鋼材としては、PC 鋼材、鉄骨がある。
コンクリートは他の建設材料と比較して次の特長を有する。
(1) 圧縮強度が大きく、耐火性、耐水性、耐久性に優れ、配合を変えることにより強度を自由に選択できる。
(2) 製造、施工が容易で、自由な形状、寸法のものがつくれる。
(3) 複合性能が高く、各種骨材、鋼材とはもちろん、各種繊維、樹脂などとも複合に用いることができ、それぞれ特長ある性能を得ることが可能である。
(上記内容は、コンクリート技術の要点'07からの抜粋です。詳細はそちらをご確認下さい。)