本稿では、コンクリート強度の抜取り検査方法において、確率スケールで線形近似したOC曲線(検査特性曲線、Operating Characteristic曲線)を用いて、土木学会コンクリート標準示方書と確率論を仮定したJIS A 5308の合否判定基準の推移を例に採り報告する。そして、JIS Z 9003による標準偏差が既知の場合についての合否判定係数に基づく両合否判定基準を線形近似したOC曲線により相互に比較を行った結果、および現行のJIS A 5308の決定論的な強度の合否判定基準は、抜取り検査を仮定すると、中立品質水準の不適合品率が50%とみなされることをそれぞれ報告する。
キーワード:
コンクリート強度の抜取り検査方法、線形近似したOC曲線、土木学会コンクリート標準示方書、JIS A 5308、中立品質水準
工事・プロジェクト記録
波形鋼板ウェブを架設材とした新たな架設工法の開発と適用—新東名高速道路新皆瀬川橋—
中積健一・下田瑞斗・五藤正樹・秋山渉
概要:
本橋は急峻地形を跨ぐ連続箱桁橋であり、長大スパン部には波形鋼板ウェブを用いた片持ち張出架設、短支間部には従来型の固定支保工による施工が計画されていた。しかし固定支保工部は地盤が急峻かつ脆弱であったため、堅固な支保工基礎を構築するには課題があった。そこで、軽量な波形鋼板ウェブを先行して設置し、これを支保工(架設材)として活用する新しい工法「Rap-con for staging工法」を考案し、採用した。本工法により支保工基礎を大幅に簡略化でき、施工の合理化を図った。本稿では、その構造的特徴、設計上の検討、さらに実施工に向けて解決した技術的課題について報告する。