日本コンクリート工学会

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2016年4月号

3.コンクリート製品の製造

(1)コンクリート製品の製造
 コンクリート製品製造方法には、振動締固め(流込み)方式、即時脱型方式、遠心力成形(方式)などがありますが、ここでは一般的な振動締固め(流込み)方式で鉄筋コンクリート製品を製造するプロセスを説明します。

img①鉄筋組立および型枠への配置
 鉄筋を製品に合わせた形に組立て、型枠の中に配置します。
img②型枠組立
 コンクリートを打ち込む前に、型枠がバラバラにならないよう、ボルトやクランプ(留め具)などで組み立てます。
img③コンクリート材料の計量・練混ぜ
 コンクリートの材料を計量、ミキサーに投入し、均一になるように練り混ぜます。生コンクリート工場と同等以上の管理をして、低スランプの硬練りコンクリート、繊維補強コンクリート、顔料入りコンクリートなど、コンクリート製品工場特有のコンクリートもあります。
img④製品の成形
 コンクリート製品は、一般に硬練コンクリートを用いて機械的に強力な締固めが行われます。内部振動機を用いる締固めのほか、振動台を用いる方法、振動加圧(即時脱型)成形、遠心力締固め、加圧締固めなどがあります。これらの成形方法は主として製品の形状によります。また成形方法に適したコンシステンシーがあります。
img⑤蒸気養生
 コンクリート製品は型枠の使用効率を上げるために、一般的には最高温度65°Cの常圧蒸気養生を行い、翌日脱型します。
img⑥脱型
 製品の寸法が正確に出せるよう鋼製の頑丈な型枠を用いるため、クレーンなどを使って翌日脱型します。脱型時に不良個所などないか確認し、もし確認されれば不良品として取り除くことができます。
⑦表示
 脱型時に行う外観目視検査で合格した場合、製造業者名、製品の種類、製造年月日などを表示し、どこの会社で、いつ作った製品かわかるようにしてあります。
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img⑧保管
 製品は、出荷するまで、ストックヤード(在庫置き場)で外力などが作用しない状態で保管します。

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