2019年のJIS A 5308「レディーミクストコンクリート」の改正で新たに追加されたスランプフローで管理するコンクリートの港湾コンクリート構造物への適用性を検討するとともに、施工品質や建設現場の生産性向上効果を把握することを目的として実大打込み実験を実施した。外観および切断面の目視による比較、超音波伝播速度計測の結果より、コンクリートの施工品質はスランプで管理する普通コンクリートと同程度以上であることが確認された。生産性向上に関しては、バイブレータ稼働時間およびバイブレータ作業員の移動距離は大幅に低減しており、少ない労働負荷で同程度以上の施工品質を確保できることが確認され、建設現場の生産性向上に大きく寄与できる可能性が示唆された。