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白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント、コロイドセメント、油井セメント、低発熱セメント、セメント系固化材などがJIS規格外品として製造されている。
JISに規定されていないがポルトランドセメントの一種で、鉄分を極端に少なくして白色にしてある。顔料を入れて着色でき、テラゾー、ブロック、塗装用のほか、一般建築物に使用される。
アルミン酸カルシウムを主成分とし、非常に早強性で1日で普通ポルトランドセメントの28日に相当する強度に達する。長期強度が不安定であるが、耐火性や化学抵抗性に優れている。緊急工事用のほかキャスタブル耐火物としての利用が多い。
C3Sと11CaO・7Al2O3・CaF2が主構成鉱物となるように焼成したクリンカーに硬せっこう(CaSO4)を使用したセメントや非晶質C12A7に硬せっこうとポルトランドセメントを組み合わせたセメントで、2~3時間でJISの圧縮強さは10 N/mm2に達する。アルミナセメントのような長期強度の低下はない。床版や機械基礎の打替えのほか、各種補修工事に使用される。
グラウト用セメントとも呼ばれ、岩盤やひび割れに注入して地盤の崩壊や湧水を防止する目的で使用される。粒子を非常に細かくしたセメントで、微粉砕した高炉スラグ微粉末やシリカフュームを混合したものもある。
油井の掘削において、鋼管パイプと坑壁との間に注入し、パイプを固定するためのセメントである。高温高圧下で注入でき、注入終了後は強度を発現し、耐久性のよいことが要求される。
大規模なマスコンクリート工事を対象に、発熱量をより小さくする目的で、ポルトランドセメントに高炉スラグ微粉末あるいはフライアッシュを混合した2成分系のセメントや高炉スラグ微粉末とフライアッシュの双方を混合した3成分系のセメントなどが使用されている。
(上記内容は、コンクリート技術の要点'07からの抜粋です。詳細はそちらをご確認下さい。)