構造物の耐久性向上のための
ブリーディング制御に関する研究委員会

JCI-TC153A
 
委員会設立主旨

 コンクリートの材料分離の一つであるブリーディング現象は,過剰に生じるとコンクリート構造物の力学性能および耐久性に悪影響を及ぼす.たとえば,過大なブリーディングは,部分的な水セメント比・単位水量の上昇による性能低下,鉄筋・骨材下面の空隙の発生,沈下ひび割れの発生,打継ぎ目の一体性の低下等,多岐にわたり影響を生じる.さらに,近年使用されているコンクリートにおいては,骨材の品質低下,混和材料の不適切な使用等によりブリーディングが多量に発生する事例が増加し,構造物の性能低下が懸念されている.しかしながら,ブリーディング現象がコンクリート構造物の性能に及ぼす影響を定量的に把握できてないこと,ブリーディングの規制のための試験方法が汎用的でないことなどから、ブリーディングの適切な制御技術が確立されていない.
 本研究委員会では,このような背景を鑑み,ブリーディングの適切な制御による構造物の性能確保を目的に委員会活動を行う.


 
 
活動計画

 本研究委員会では,以下に示す3つのWGで検討を行う予定である.
(1)影響評価WG:既往の文献調査等からブリーディングが構造物の性能に及ぼす影響およびブリーディングに起因する不具合及び対策事例を調査・研究し,コンクリートの性能への影響を明確にする.
(2)制御技術WG:既往の文献調査等から使用材料・配(調)合・施工・環境条件等がブリーディング特性に及ぼす影響を調査・整理し,ブリーディングの制御技術の検討、制御方法とその展開について整理する.
(3)試験方法WG:実務に適用するに際してのブリーディング特性の試験方法の検討および基準化の検討を行う.


(c)構造物の耐久性向上のためのブリーディング制御に関する研究委員会