鉄筋腐食したコンクリート構造物の
構造・耐久性能評価の体系化研究委員会

JCI-TC112A
 
委員会設立主旨

 近年、鉄筋コンクリート構造物において、鉄筋の腐食と腐食膨張によるコンクリートの変状といった材料劣化が、耐荷機構や耐荷力の観点から活発に議論されている。しかしながら、構造物の構造性能や耐久性能に及ぼす材料劣化の影響や材料相互の劣化の関連性を体系化するまでには至っておらず、LCMにおいてはその体系化が強く求められている。
 本研究委員会では、実構造物へのフィードバックを視野に入れ、コンクリートの変状から鉄筋コンクリート構造物の構造・耐久性能、その将来変動、補修補強による効果を統一的に評価可能なツールの構築と現時点における構造物の構造・耐久性能を数値的に表現可能な残存構造・耐久指数(仮称)なる指標の確立を目的とする。


 
 
活動計画

 現在までに得られている成果の整理を行うとともに以下のWG(案)を設置し活動を行う。
WG1(材料劣化の評価):鉄筋の腐食性状とコンクリートの変状の関連付け、コンクリートの変状から鉄筋腐食率を予測する手法の提案と時間軸空間における材料劣化の進行予測
WG2(構成モデルの評価):各種の劣化材料の構成則と付着劣化構成則、それらによるシミュレーション、時間軸空間における材料劣化を導入した構造性能の変化予測
WG3(構造・耐久性能の評価):実規模レベルにおける構造性能および耐久性能の予測システムの構築と時間軸空間における予測手法の構築、耐荷指標の定義付け
WG4(補修・補強手法の評価):補修・補強工法の選定からその対象領域と効果の確認、効果の時間軸空間における変動予測


(c)鉄筋腐食したコンクリート構造物の構造・耐久性能評価の体系化研究委員会