コンクリートに関連する品質基準・
試験方法の解釈 研究委員会

JCI-TC-095A
 
委員会設立主旨

 日本工業規格(JJS)に規定されているコンクリート関連の品質基準や試験方法の制定経緯や目的、あるいは規定されている事項や数値等の本来の意味・解釈等について、正しく認識されずに、規定内容の遵守や国際規格・関連法令等との運用上の整合性のみが議論されことが多い
 本研究委員会では、コンクリート関連の品質基準や試験方法を正しく理解し、コンクリート関連技術の正しい理解と活用を目的に、それらの制定経緯・目的ならびに規定内容を、ヒアリングや資料調査等を行うことで、今一度精査し、コンクリートの品質評価ならびに品質確保に寄与する解説書的な技術資料として取りまとめる。(フェーズI)
 なお、フェーズIIとして、構造物あるいはコンクリートに関連する法令や仕様書等における引用内容や規定内容等を整理し、コンクリートに関連する各種規格と基・規準のあり方を検証したいと考えている。
 最終成果としては、コンクリート関連の品質基準や試験方法の目的・制定改正経緯・規定内容を正しく理解するための解説書等を作成する予定である。これは、日本コンクリート工学協会が実施するJIS原案作成や改廃において、有効な技術資料となり得るとともに、関連規格等の正しい理解を通じて、大学生・院生、あるいは若手研究者がコンクリート関連技術を正しく理解するための有効な参考書にもなり得る。


 
 
活動計画

 平成21年度は、JISに規定されているコンクリートおよびコンクリートに使用される材料等の品質規格、コンクリートに関連する試験方法について資料を収集し、その制定・改正経緯、引用規格・国際規格ならびに当時の社会情勢等との関連について分析・整理を行う。整理にあたっては、適宜、関係機関あるいは関係者について、ヒアリング・アンケート調査等も実施する。なお、作業にあたっては、当初から、関連するすべてのJIS規格を網羅するのではなく、コンクリートの品質確保等に直接関連する等の重要度を考慮し、対象とするJIS規格の抽出を行う。
 平成22年度は、整理されたJIS規格に基づき、その規定内容について、目的や規定内容の意味等について、コンクリートおよびコンクリートに使用される材料の品質確保・向上のために具体的にどのように寄与しているか、等の観点から分析・整理を行い。最終的なとりまとめを実施する。作業の実施にあたっては、幹事会および2つのWG(品質WG、試験法WG)を設置する。
 品質WGでは、コンクリートに使用される材料等の品質規格について担当し、試験法WGでは、コンクリートに関連する試験方法について担当する。特に、試験法WGにおいては、JCIのJIS原案作成委員会との情報交換を実施しながら、作業を進めたい。


(c)コンクリートに関連する品質基準・試験方法の解釈 研究委員会