高性能膨張コンクリートの性能評価と
ひび割れ制御システムに関する研究委員会

JCI-TC-094A
 
委員会設立主旨

 近年、建築・土木の分野で高性能の膨張コンクリートや、膨張コンクリートの性能評価方法が数多く提案されてきている。膨張コンクリートの挙動は配合、温度、養生、環境条件などに大きく影響を受け、複雑である。先人たちの研究成果を踏まえて、建築・土木の各規準・指針に取り込むための膨張コンクリートの適切な性能評価方法を構築することを主たる目的とする。
 コンクリートの有害なひび割れを無くすためには、設計での収縮の取扱い、品質管理方法、適切な施工、竣工検査方法など、建設のプロセス全体を見渡した議論が必要である。先進事例でもある山口県の取組みも参考に、ひび割れ制御システムのあるべき姿を検討する。
 ひび割れ制御技術の海外展開のための技術的な課題の分析と、技術移転のシステムも議論する。


 
 
活動計画

(1) マスコン用の膨張コンクリート、膨張効果を持つ高炉セメント、自己治癒コンクリートなどの研究を進展させ、性能評価方法を検討する。
(2) 建築と土木の各種規準・指針に取り込むため、温度応力解析、乾燥収縮ひび割れ解析、曲げひび割れ幅の抑制、合成構造などにおける膨張材の効果の評価方法の案を作成する。
(3) 設計での収縮の取扱い、品質管理方法、適切な施工、竣工検査方法など、建設のプロセス全体を見渡した議論を行い、ひび割れ制御システムのあるべき姿を提案する。
(4) 海外へのひび割れ制御技術の展開のため、長期安定性、維持管理用のプレミックスモルタル、混合セメントへの適用などの研究を実施する。情報は英語で発信する。


(c)高性能膨張コンクリートの性能評価とひび割れ制御システムに関する研究委員会