高強度高靭性コンクリートの開発に関する研究委員会

JCI-TC-045B


 
委員会設立主旨

 近年、各種の混和材と高性能な混和剤を用いることで、圧縮強度が200MPaにもおよぶコンクリートの製造が可能となっている。しかしながら、圧縮強度を高くするとそれに反比例するかたちで靭性が低下するのがこれまでのコンクリートの一般的な性質である。本研究委員会では、高強度でかつ高靭性のコンクリート(セメント系材料)の開発を目指し、メゾあるいはミクロレベルでの内部構造や破壊特性に着目して、コンクリートのマクロ的な力学性能の向上について調査・研究を行う。主な内容は以下の通りである。(1)コンクリートのミクロ・メゾレベルの内部構造とマクロレベルでの強度、靭性の関係を明らかにする。(2)高強度高靭性を実現するための、材料設計、材料選択、製造方法を明らかにする。(3)超高強度高靭性コンクリートの用途、設計法、課題について検討する。


 
活動計画

1年目】
上記(1)(2)の内容について、主に委員からの話題提供のかたちで議論をすすめる。また、セラミックなどコンクリート以外の分野の専門家からの情報収集も行う。
【2年目】
前半の調査結果に基づき、300N/mm2以上の超高強度コンクリートの開発を実際に試みることとし、そのための材料ならびに製造機材・方法について調査を行う。また、前年度に引続き、超高強度、高靭性を発現させるためのメカニズムおよびその方法について調査を行い、とりまとめを行う。さらに、超高強度、高靭性コンクリートの適用の可能性についても検討し、とりまとめる予定。



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