骨材の品質と有効利用に関する研究委員会

JCI-TC-054A


 
委員会設立主旨

 良質なコンクリート用骨材資源の枯渇化が進み、コンクリート用骨材としての品質基準を満足しない事例が増加している。しかし、地球資源は有効に利用しなければならず、低品質骨材であってもコンクリートの所要の性能を満足するようであれば有効に利用するべきであり、規格、基準を見直す時期に来ている。そこで、現行の規格・基準を完全に満足しない通常骨材でも、構造体コンクリートの性能への影響の程度、またその適切な対策を検討することによって、コンクリート用として有効に活用できるよう研究を進め、資源の有効活用に寄与することを目的とする。この委員会では、活動の中で最新の情報を整理し、また、これまでの積み重ねた研究成果を集大成し、コンクリートに要求される性能と骨材として必要な品質を明らかにし、現行の基準類を見直すための基礎的な研究を行う。


 
活動計画

 低品質骨材には、密度が基準を下回るもの、吸収率が基準を下回るもの、その他の有害物質基準以上に存在するもの、単位水量が増加するもの、品質が安定しないものなど、その程度もさまざまである。この研究では、砂利、砂、砕石、砕砂などの通常の骨材と対象とし、これらの品質の程度とコンクリートの性能の関係を整理し、低品質骨材がどこまで利用できるかを追求する。また、異種骨材の混合が山元で行われていても使用者が認識していないこともあり、品質の異なる骨材の混合使用の影響についても使用者が認識していないこともあり、品質の異なる骨材の混合使用の影響についても言及する。
 まず、初年度において、全国の骨材事情の現状と生コン会社における骨材使用実態を調査し、骨材の品質とコンクリート品質の関連のデータを収集する。そのためにシンポジウムの開催を検討する。
 次年度においては、収集したデータを元に、コンクリートに要求される性能に対する骨材の品質を整理し、コンクリート用骨材の品質に関する基準類を見直す。
 委員会の成果は、シンポジウムおよび講習会の開催により広く情報を提供し、基準に対する提案を行う。



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