特集
コンクリート分野の新しい技術とビジネス
〜SDGs働きがいも経済成長も〜


世界的な動向として、平均寿命の延伸に伴い定年退職制度の見直しが進められている。内閣府のデータでみると、わが国における65〜69歳の再就職率は男性57%、女性36%であり、コンクリート分野においても、定年を迎えたのちの就労人口が増えている。他方、年齢に関係なく、それまでに培った技術や経験を礎として、新しいビジネスを展開する事例も増えてきている。また、建設DXを迎える中で、特定の技術分野に特化した知識を有する中堅技術者やIoTやプログラミング等に幼少時から慣れ親しんだ若手技術者が独自技術で活躍できる可能性も広がってきている。

ところで、2015年に国連サミットで持続可能な開発目標が掲げられ、エネルギー問題や気候変動に関連する開発目標の達成に向け、技術開発が進められている。コンクリート産業でも関連する研究開発や成果が報告され始めている。加えて、業界活性化のためにはSDGsの開発目標のうち、「8.働きがいも経済成長も」に関して積極的に取り組んでいく必要がある。

建設費や維持管理費の削減といった予測がある中で、社会基盤を支えるコンクリート分野の存続・発展は必須であり、この分野でのビジネス展開を探ることが、業界を活性化する一方策と考えられる。特に、若手が将来性や夢を描ける業界であり続けることが、持続可能な開発には必要不可欠である。そこで、本特集号では、通常の雑誌「コンクリート工学」の特長である技術に特化した内容からは少し異なるが、業界の方向性や経済動向、技術動向(特に、今後ビジネス展開が期待される技術)、開発された技術に基づきビジネスを展開した実事例をまとめ、今後の「コンクリート分野におけるビジネス展開の可能性」を模索する。

(コンクリート工学編集委員会)

ページの先頭へ