コンクリートの耐久性

コンクリート構造物の耐久性とは、構造物の性能や機能の経時的な低下に対する抵抗性のことである。構造物(部材)の機能とは、目的または要求に応じて構造物(部材)が果たす役割であり、構造物(部材)の性能とは、目的または要求に応じて構造物(部材)が発揮する能力のことである。すなわち、コンクリート構造物の耐久性とは、気象作用、化学的侵食作用、物理的摩耗作用、その他の劣化作用などに抵抗し、構造物に要求される力学的ならびに機能的な性能を長期間にわたって発揮する能力のことをいう。

 コンクリートの劣化現象には、塩害中性化化学的侵食アルカリ骨材反応などの化学的なものと、凍害、すりへり作用などの物理的なものがある。実際の劣化現象は、複数の劣化作用の複合で進行することが多い。

 コンクリートの劣化について理解するうえでは、次の2点に留意することが大切である。

 (1) コンクリート中では長期にわたってセメントの水和反応に代表される化学反応が進行しており、その反応のプロセスと反応生成物は、コンクリート中に含まれる化学物質の種類・量、外部から侵入する化学物質の種類・量、および環境条件などの影響を受ける。

 (2) コンクリートは連続した微細な空隙を有する多孔質物質であり、この空隙を通って気体(酸素、二酸化炭素など)、イオン(塩化物イオン、アルカリ金属イオン、硫酸イオンなど)、水分などの浸透や移動が生じる。

 また近年、アルカリ骨材反応や塩害によるコンクリートの早期劣化や、酸性雨によるコンクリートの損傷などが問題となっているが、この背景として、コンクリート構造物が置かれる環境条件が以前より平均的に厳しくなったことに加えて、コンクリートの使用材料、製造方法、施工方法などが変化していることが挙げられる。

(上記内容は、コンクリート技術の要点'07からの抜粋です。詳細はそちらをご確認下さい。)

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