構造

Q1. RC造の建物とは?

A1. 柱やはりなどの主要な部分が鉄筋コンクリートで作られている建物です。
RCとはReinforced Concreteの略で、鉄筋コンクリートを意味します。
(回答者:K.K.)

△一覧に戻る

Q2. 鉄筋コンクリート造の寿命はどのくらいですか?

A2. 一般的に鉄筋コンクリート造は、長寿命な構造形式であると言われています。しかし、実際にはその寿命(建て替え周期)は、国によって様々です。例えば日本では平均で約30年程度である言われています。これは、必ずしも鉄筋コンクリートの耐久性上の寿命を意味しているわけではなく、耐震性の問題や設備機器の更新の問題などの様々な機能的な不具合にも影響されています。これに対し、海外ではどうかというと、例えばイギリスでは140年、アメリカでは103年、フランスでは86年、ドイツでは79年程度であると言われており、国によってかなりの差がありますが、先進諸国の中では日本の建て替え周期は最も短いようです。この原因については、一概に結論付けることはできませんが、やはり日本が世界でもトップクラスの地震多発国であることが大きく影響していると考えられます。
(回答者:H.S.)

△一覧に戻る

Q3. 鉄筋コンクリート造はいつごろから作られるようになったのですか?

A3. 鉄筋コンクリート構造のアイデアは、1800年代の中ごろにフランスの植木職人モニエ(Joseph Monier)によってセメントの植木鉢に適用されたのが最初であると言われており、その後、1800年代の後半には建物にも適用されるようになったと言われています。ちなみに、日本で最初の鉄筋コンクリート造の建築物は、土木工学者であった白石直治氏が設計した神戸和田岬の東京倉庫(株)D号棟倉庫(1906年)であると言われています。
(回答者:H.S.)

△一覧に戻る

Q4. 鉄筋コンクリート構造は鋼構造に比べてどのような特徴があるのでしょうか?

A4. 鉄筋コンクリート構造は鋼構造と比較して、(1)耐久性、耐火性、耐震性に優れている、(2)種々の形状寸法の構造物を容易につくることができる(打込み時の流動性)、(3)材料の入手が簡単で、製造設備も少なくて済む、(4)施工において特殊な技術や高度な技術を必要としない、(5)建設費が比較的安い、などの長所があります。一方、短所として、(1)自重が大きいため、地震時の慣性力が大きく、部材断面が大きくなるほか、梁や桁のスパン長も制約を受ける、(2)コンクリートの引張強度が小さく、ひびわれが発生する、(3)強度発現に時間がかかる、(4)改修および取壊しが困難な場合が多く、多額の費用を要する、などが挙げられます。
(回答者:W.Z.)

△一覧に戻る

Q5. 何故、学校の校舎はRC造が多いのですか?

A5. 昭和25年に施行された建築基準法に一般的な学校は耐火建築物にせよと規定してあり、耐火建築物とは一般にRC造の建物を指すためです。なお、学校校舎は3階または4階建てが一般的で、この規模の建物の場合、耐火性、耐震性、耐久性、経済性を総合評価すると、RC造が木造や鉄骨造よりも優れています。
(回答者:K.K.)

△一覧に戻る

Q6. 複合構造とはどのように定義されるのでしょうか?

A6. 複合構造(Composite Structures、Hybrid Structuresなど)とは、異なる特性をもった材料またはその構造要素を互いに融合または組み合わせて使用することにより、個々の材料特性またはその構造要素の利点を兼ね備え、かつ弱点を補完させた構造形式のことです。この融合または組み合わせにより、部材または構造全体系としてより高い性能を発揮させ、あるいは構造物の目的に非常に適した構造形態を提供することが可能となります。本来、鉄筋コンクリート自体がコンクリートと鉄筋の融合によって成立した、複合構造の元祖とも言えるですが、現在ではあまりにも普及し既成化されているため、一般に複合構造の取り扱い対象としていません。
複合構造は一般に合成構造と混合構造とに分けられます。合成構造とは部材の断面内において異種材料を同時に使用し、それらが一体として荷重に抵抗する合成断面を持つ構造であり、例えば土木分野のサンドイッチ構造や建築分野のCFT(鋼管コンクリート)などがその典型的な例です。これに対して混合構造とは、構造全体系における大きな部位毎で異なる材料を持たせたものを指し、例えば橋梁分野の複合トラス橋や混合桁橋、建築分野のRC柱―S梁構造などが挙げられます。
(回答者:W.Z.)

△一覧に戻る

Q7. コンクリート部材では構造上のひびわれとしてどのようなものがあるのでしょうか?

A7. コンクリート部材に働く力とそれによるひびわれ位置およびその方向を知っておくことは、構造設計を行う上で重要です。コンクリートに生じるひびわれは、ひびわれに直交する方向の引張応力度がコンクリートの引張強度を超えたときに発生します。構造上のひびわれとして以下のようなものがあります。
(1)曲げひびわれ:せん断力の影響がほとんど無視できる領域で、引張縁から部材軸に対して直角方向に発生するひびわれ
(2)曲げせん断ひびわれ:曲げモーメントとせん断力が同時に作用する範囲で、最初に引張縁から発生した曲げひびわれが、次第に斜めに成長するひびわれ
(3)斜め引張ひびわれ:曲げモーメントに比べてせん断力の影響が大きい領域で、断面の図心軸付近から突然45゜前後の角度で発生するひびわれ
(4)付着ひびわれ:柱や梁の主筋に沿って狭い間隔で多数入るひびわれ、特に太径鉄筋や多量の引張鉄筋を用いる場合には、かぶりの剥離から付着割裂破壊へと進むひびわれ
(5)その他:地盤の不同沈下によるひびわれや、拘束を受けている部材の温度ひびわれおよび乾燥収縮ひびわれなど
 これらの現象が構造物の各部にどのような力を加えているかを考え、その加わる力からひびわれの位置と方向を推定でき、また逆に、構造物に生じたひびわれの位置と角度からどのような力が作用し、どのような現象が起きているかを推定して適切な対策を講じることもできます。
(回答者:W.Z.)

△一覧に戻る

Q8. 鉄筋コンクリート構造マンションで壁にあるドアや窓の隅に大きな斜めひび割れが発生しているのですが、これは手抜き工事が原因でしょうか?また、地震が来た時にここからすぐに壊れてしまわないでしょうか?

A8. ひどいひび割れ(0.3mm以上)で無ければ設計や工事が原因ではなく、その発生は仕方の無いことですが、その対策がされていれば地震に対する性能は十分に保証されます。ひび割れの発生原因から説明します。コンクリートは水・セメント・砂・砂利をある分量で混ぜて製造します。コンクリートが固まるのは、水分が蒸発するのではなく水とセメントが化学反応(水和反応)を起こして相応の強度を有する水和化合物ができるからです。コンクリートが固まる過程や固まった後でも一般のコンクリートは収縮する性質を有しています。特に、周囲の乾燥状態が激しいとコンクリートの収縮率も大きくなります。壁は厚さが薄く見付け面積が大きい部材ですので、厚さ方向よりも面内に収縮する量が多くなります。そこにドアや窓の開口があると、その隅角部を広げるように斜め方向に引張力がかかります。コンクリートは引張力を負担できないため、斜めひび割れが生じます。
 壁がコンクリートだけで造られていると、地震時にひび割れがどんどん大きくなっていきます。そこに鉄筋を配して引張力を負担させるのが鉄筋コンクリート構造の原理ですが、一般には壁に必要な縦横の鉄筋の他にこの開口に生じる大きな引張力を負担させるために開口補強筋と呼ばれる斜めの鉄筋を開口周りに配しています。その量を設計できちんと計算しているならば、地震が生じても十分に耐えられます。
 ひどいひび割れが生じている場合は、乾燥に対して十分に対策をしていなかったり、開口補強筋がきちんと配されていないことが原因と考えられます。これに対しては十分な対策が必要と思われます。
Q15解説図 img
(回答者:Y.G.)

△一覧に戻る

Q9. 建物の耐震診断とは?

A9. 建物の地震に対する安全性を数値で評価します。数値が大きいほど地震の際に壊れにくいと判断できます。ただし、一般的な耐震診断では、建物本体の水平耐力(=強さ)と靱性能(=変形能力)から計算するので、建物本体だけの安全性を表すことになります。つまり、地盤や基礎の状態が良くない場合や極めて大規模な地震の場合は、数値が高くても被害が出る危険性があります。また、建物の設備品や内部の物品については対象としていません。
(回答者:K.K.)

△一覧に戻る

Q10. 鉄筋コンクリート造の梁はどのくらいのスパンなら無柱でとばせますか?

A10. 建築物の場合、比較的低層のものならば、10m程度までは比較的容易に実現可能です。その理由は建物の重量が小さいため、柱の本数を少なくでき、結果的に梁のたわみ等の検討をすることによって比較的大きなスパンを確保できるからです。ただし、超高層建築物では、建物の重量が大きいため、柱の本数をきちんと確保しなければなりません。そのため、比較的高強度のコンクリートを使用しても通常は5〜6m程度のスパンになります。しかし、近年では圧縮強度が100N/mm2を超える高強度コンクリートの出現によって、従来は5〜6m程度であったスパンを10m程度まで拡大できるようになってきています。
(回答者:H.S.)

△一覧に戻る

Q11. 鉄筋の付着のメカニズムはどのようになっているのでしょうか?

A11. 異形鉄筋とコンクリートの付着は、(1)鉄筋表面とコンクリートとの粘着力、(2)粘着力が破壊された後に働く滑動に対する摩擦抵抗力、(3)ふしに対する支圧抵抗力から成り立っています。それぞれ、癒着作用、摩擦作用、機械的噛合い作用と呼ばれることもあります。通常、(1)は付着応力度が小さい段階で破壊されそれ以降は期待できず、(2)はそれ程大きな強度ではなく、(3)が最も大きな役割を占めています。したがって、異形鉄筋の節の高さや形状が非常に重要となります。JIS G3112「鉄筋コンクリート用棒鋼」に、節の間隔、高さ、軸方向となす角度などが定められているのも、こうしたためです。また、たとえば、鉄筋の表面に小量の油や剥離材などが付着してしまっても、(3)はほとんど影響を受けないので、何ら問題はありません。節の形状が変わる程度に、異物が付着してしまった場合は、付着力の低下が懸念されるので、取り除く必要があります。エポキシ樹脂塗装鉄筋では、塗膜によって節の形状がなめらかになるため、無塗装の鉄筋に比べて付着強度は小さくなります。
(回答者:S.Y.)

△一覧に戻る

Q12. 鉄筋の“いも継ぎ”はなぜいけないのですか?

A12. 継手を同一断面に集中させると、コンクリートのゆきわたりが悪くなる可能性があること、一般に継手が弱点になる場合が多く部材全体が危険になる可能性があること、鉄筋としての剛性の急変部となりひび割れが集中する可能性があることなどから、継手位置は相互にずらすことが原則となっています。設計・施工上、どうしても同一断面に集中させなければならない場合は、継手部の応力度を低減する、できるだけ引張応力度の小さい部分に継手を設ける、継手部においてもかぶりとあきを確保する、十分な締固めを行うなどの必要があります。
(回答者:S.Y.)

△一覧に戻る

Q13. プレストレストコンクリート構造とはどのようなものでしょうか?

A13. コンクリートの引張強度は圧縮強度の1/10程度と極端に小さいため、設計ではコンクリートの引張強度を無視するのが一般的です。しかし、もし何らかの方法でコンクリートに引張応力度が生じないようにすることができれば、コンクリート構造も鋼材と同様に部材の全断面を利用でき、経済的となります。プレストレストコンクリート構造(Prestressed Concrete、略称PC)の補強機構は、まさにこの点をねらったものです。すなわち、外力により断面に発生する引張応力度とほぼ同程度の圧縮応力度をあらかじめ人工的に加えることによって、これらを相殺させて、コンクリートに引張応力度が生じないようにするのです。
(回答者:W.Z.)

△一覧に戻る

Q14. プレストレスとは何ですか? また、有効プレストレスとは何ですか? 

A14. あらかじめ、コンクリートに与える圧縮力をプレストレスといいます。ただし、コンクリート部材製造時に緊張されたPC鋼材の初期緊張応力は、そのまま維持出来ません。PC鋼材には、レラクセーションという現象が、またコンクリートにはクリープと乾燥収縮という現象が起こり、緊張された引張応力は時間とともに減少します。それらを考慮したプレストレスを有効プレストレスといいます。
(回答者:H.N.)

△一覧に戻る

Q15. PC鋼棒の緊張は何のためにするのですか? 

A15. コンクリートにひび割れを生じさせない為と、曲げ強さを大きくするためです。コンクリートは圧縮力に対しては強いのですが、引張力に対しては弱いものです。このため、引張力に強い鉄をコンクリートに埋め込んだ部材を鉄筋コンクリート(RC:Reinforced Concrete)といいます。鉄筋コンクリートは、無筋コンクリートより強くなりますが、ひび割れは発生し易いものです。ひび割れが発生すると、そこから水が進入し、鉄筋が錆始めるため、コンクリート構造物の劣化につながります。
 プレストレストコンクリート(PC:Prestressed Concrete)は、鉄筋コンクリートを発展させたもので、硬化したコンクリートに圧縮力を加えてから部材として実用に供するものです。ただし、普通の鉄筋を緊張しても、その緊張力を永久的に保持することは出来ません。緊張力を半永久的に保持できる鉄筋のことをPC鋼材といいます。すなわち、PC鋼材を緊張するのは、コンクリートにプレストレスを導入して、プレストレストコンクリートにするためです。
(回答者:H.N.)

△一覧に戻る

Q16. プレテンションとポストテンションは何が違うのですか?

A16. プレテンション方式とは、あらかじめPC鋼材を所定の位置に配置し所定の力で緊張しておき、これにコンクリートを打込み硬化した後に緊張力を解放してプレストレスを与える方式です。設備の有るPC工場で製作が可能です。
ポストテンション方式とは、コンクリートが硬化した後にその内部に設けられたダクト(シース)に配置されたPC鋼材を緊張するもので、緊張力の確保は主として定着具を使ってPC鋼材を定着することによります。プレキャスト部材以外にも場所打ち構造物にも容易に適用でき、緊張力の大きさも幅広く選定できる特徴を持っています。
(回答者:Y.S.)

△一覧に戻る

Q17. 連続繊維補強材はその特徴からどんな構造物に適用されるのでしょうか?

A17. 連続繊維補強材は、(1)軽量(鋼材の1/3以下)、(2)高強度(PC鋼材よりも1.0〜1.5倍)、(3)高耐食性(腐食しない)、(4)低剛性(弾性係数が小さい)、および(5)非磁性(磁化しない)などの特徴があります。
 棒状や格子状などの連続繊維補強材は、土木分野ではコンクリート橋の桁や床版の緊張材や補強材、桟橋や岸壁など海洋構造物の補強材、グランドアンカー、トンネル吹付けコンクリートの補強材、リニアモーターカーの桁やガイドウエイおよび空港のコンパスチェックエプロンの補強材などに、また建築分野ではエントランスゲートや小梁の緊張材、カーテンウォールの補強材、磁気や気象観測建屋の基礎や壁・床・柱などの補強材に使用されています。いずれも軽量、高強度、高耐食性、低剛性、非磁性など材料の特徴を生かした適用例です。
 一方、シート状の連続繊維補強材は建築分野において柱や梁の耐震補強に、土木分野において橋脚の耐震補強や橋梁床版の曲げ補強に最も多く適用されています。そのほか、壁の補修や補強、梁開口部の補強、トンネルの補修や補強などに広く適用されています。
(回答者:W.Z.)

△一覧に戻る

Q18. プレストレストコンクリート構造は鉄筋コンクリート構造と比べ、どのような特徴があるのでしょうか?

A18. プレストレストコンクリート構造(以下PC構造)は、鉄筋コンクリート構造(以下RC構造)と比較して、(1)ひびわれが生じにくい、(2)高強度コンクリートおよび高張力鋼を有効に利用できる、(3)RC構造よりも部材断面を小さくできるので、自重が支配するような長大橋や大スパン架構に有利である、(4)PC接合を前提として、分割・継足し・組立てによる施工が可能で、プレハブ化が容易である、(5)一時的な過大荷重によるひびわれ、変形が生じても、除荷後はほぼ復元する、などの長所があります。一方、短所として、(1)プレストレスの設計・施工には、緊張力の導入・定着・グラウト注入などPC特有で高度な技術が必要、(2)製作および使用段階ではプレストレスによる弾性変形やクリープ変形が大きいため、設計および施工上の技術的配慮が必要、(3)部材が大きな損傷を受けた場合、その修復がRC構造に比べて難しい、(4)ポストテンション方式では、グラウトの充填が十分でない場合、PC鋼材の腐食による耐荷性能および耐久性の低下が生じる恐れがある、などが挙げられます。
(回答者:W.Z.)

△一覧に戻る

Q19. プレストレストコンクリート製品に用いるPC鋼材にはどの様な種類がありますか?

A19. プレストレストコンクリート製品に用いられているPC鋼材は、PC鋼棒、細径異形PC鋼棒、PC鋼線およびPC鋼より線等があります。
(1)PC鋼棒(JIS G 3109)、細径異形PC鋼棒(JIS G 3137):キルド鋼を熱間圧延し、その後ストレッチング、引抜き、熱処理のいずれかの方法またはこれらの組み合わせによって成形されます。PC鋼棒の標準径としては、9.2mm〜40mm、細径異形PC鋼棒としては7.1mmから12.6mmがそれぞれ規定されています。
(2)PC鋼線およびPC鋼より線(JIS G 3536):PC鋼線は、ピアノ線材(JIS G 3502)にパテンチング(熱処理)を行った後、冷間加工し最終工程において残留ひずみ除去のため、ブルーイング(低温焼鈍)を行ったもので、丸線と異形線があります。PC鋼より線は、PC鋼線をよったもので2本〜19本より線があります。
(回答者:H.N.)

△一覧に戻る

Q20. 低レラクセーションPC鋼材とは何ですか?

A20. PC鋼材に引張力を与えて、その長さを一定に保つと、時間の経過に従ってその引張力が減少します。この現象をレラクセーション(応力緩和)といいます。このレラクセーションが小さいほど、最初に与えた引張応力度の減少が少なく、それだけ有効引張応力度を大きく保つことができます。レラクセーションは、緊張荷重と養生温度に大きく影響されるものですが、このうちオートクレーブ養生を施すようなコンクリート製品の温度対策として、従来のPC鋼材よりもレラクセーションの少ない、低レラクセーションのPC鋼材が用いられているケースがあります。
(回答者:H.N.)

△一覧に戻る

Q21. 鋼・コンクリート合成構造はどのような特徴があるのでしょうか?また、設計・施工上どのような事項を留意すべきでしょうか?

A21. 鋼材はその密度に対して強度が高く、および塑性変形能力(伸び)が大きい半面、外気に曝されると腐食しやすく、また圧縮応力下では座屈への配慮が必要です。一方、コンクリートは圧縮に対して強く、耐火性・耐久性にも優れていますが、密度が重く、引張にほとんど抵抗できない欠点があります。鋼とコンクリートを組み合わせることにより、鋼材の座屈耐力を向上させ、またコンクリートの引張を補強することが鋼・コンクリート合成構造の最大の特徴です。また、鋼材骨組みの先組みによる支保工・架設などの施工面においても大きなメリットが得られます。
 鋼・コンクリート合成構造の設計・施工における主な留意事項として、(1)各基準・指針類を準用するときその適用範囲・条件に留意すること、(2)合成度に応じて部材の限界状態を適切に設定すること、(3)ずれ止めの設計では適切な算定式を用いること、また必要に応じて実験などにより性能や耐力を確認すること、(4)接合部が先行破壊しないように適切な安全余裕度を設定すること、(5)耐久性のバランスを考慮して鋼材の防錆処置や維持管理計画を立てること、(6)フルサンドイッチ構造の場合はコンクリートの充填性を確実に確保すること、などが挙げられます。
(回答者:W.Z.)

△一覧に戻る

Q22. PRC構造とはどのような構造形式ですか?

A22. PRC構造は、プレストレストコンクリート(PC)の一種で、PCと鉄筋コンクリート(RC)の中間に位置する構造です。PC構造は使用限界状態でのひび割れの発生を許容しませんが、PRC構造は使用限界状態でのひび割れの発生を許容し、導入したプレストレスと鉄筋によってひび割れを制御する構造形式です。PRC構造はPC構造に比べて鉄筋量が増加しますが、PC構造量を減ずることができるので、両者の量を適切に設定することにより施工性、経済性を向上できる可能性があります。
(回答者:M.O.)

△一覧に戻る

ページの先頭へ